本日の放送(第153話)を見て、新次郎さんは明日の放送で亡くなるのではないかと思いました。
確実に弱くなっている新次郎さん。
そしてついに引退を決意したあさ。
自分のために、あさが一番大好きなお商売から退くのはいけないと思っている新次郎。
その場面を振り返ってみます。
新次郎最期を前に赤いパチパチはんとあさの1番大事なものを知る
新次郎はあさに結婚40年のプレゼントとして庭に植える木を選ばせました。
あさが選んだのは梅の木。
二人を繋ぐ赤いそろばん『パチパチはん』は梅の木でできています。
ディレクターの西谷真一氏が「赤いそろばん」が夫婦の絆(きずな)の象徴だと話していることは あさが来たの新次郎に死亡フラグ?最終回ネタバレ前に新次郎ロスがくる? の記事の中でも書いています。
ここにきてやはり、重要な表現の小道具として出してきましたね。
新次郎はあさが子供の頃『パチパチはん』を振って踊っていたのが忘れられず、思う存分遊んでもらおうと思って、いい音が鳴るもので作ったのが、梅の木で作られたあの赤い『パチパチはん』でした。
新次郎:「わてはな、そろばん使うてるあさが好きなんどす」
自分のためにあさが隠居するのはお門違いだと、新次郎はあさの引退を翻すよう説得しようとします。
それに対してあさは、「よく働いた。人の2~3倍は働いた。だから、そろそろ商いを忘れて新次郎とゆっくりしてもいいのではないか?」と思ったことを正直に新次郎に伝えました。
そして新次郎は悟ります。
新次郎:
「それは・・・誰よりもお商売が好きな白岡あさが、お商売よりもわてのほうが大事・・・っていうことだすな?」
あさ:「そうだす。だんな様より大事なもんなんか、あるはずあらしまへん」
新次郎:「そうか・・・」噛みしめるように続けて言います。
「それやったら、しょうないな」
ぐっと堪えたあと新次郎は言います。
「あさ、おおきにな」
静かに一滴の涙が、新次郎さんの瞳からこぼれ落ちました。
そのとき、うめが「医者が来た」と新次郎を呼びに来て、連れて行きました。
新次郎が去ったあと、我慢していたものが一気にやってきたかのように涙を抑えるあさ。
あさは新次郎の前では涙を見せずに頑張りました。
「笑うて生きないかんな」
そう思っていたせいでしょう。
あさは頑張りました。
はつと約束したかのように・・・。
(関連記事:あさが来たの惣兵衛の最期と新次郎の覚悟そして死へのカウントダウン)
それにしても、新次郎さんは自分が「2番めの男」だと諦めていたのでしょうか。
あさにとっての1番はお商売。
だからこそ、それを支えてきたのですが、「一生、2番めの男」として生きる人生を甘んじて受け入れるって、どんだけ尽くす男なんですか、新次郎さん!?
そして今回、そんな新次郎さんに、あさは、あさにとって新次郎さんは「2番めの男」ではない。何よりも大事な「1番目の男」だと、伝えたのです。
これは、もう、新次郎さんにとって最高の「愛の告白」を、あさから、もらったようなものです!
それは、泣きもします・・・。
弱りゆく新次郎 プリンも喉をとおらない
今日のお話の中で、山崎平十郎こと「へぇさん」と、晴花亭の美和さんのカップル成立という、微笑ましい話の後ろに、着実に弱っていってる新次郎さんの描写がありました。
以下のようなものです。
あさは、すっぱり仕事と縁を切ると新次郎と二人の時を過ごすようになりました。
そこに晴花亭の美和さんがよく珍しいお菓子を持ってきてくれています。
この日はプリンでした。
そのプリンを新次郎に食べさせようとしながら、あさは少しやきもちを焼いたように言います。
お三味線の元師匠の美和さんが足繁く通うのは、やはり新次郎に気があるからではないか?と
それに対して新次郎は、美和の目的が誰なのか、「こんなことがあった」と楽しそうに説明します。
新次郎のところに、美和がお菓子を差し入れに来たある日のことです。
へぇさん:「美和さん」
美和:「もういい加減、『美和』ってゆっておくれやす!」
へぇさん:「へぇ?」
美和:「もう『へぇ』いうのも、やめておくれやす」
へぇさん:「へぇ・・・いや、ほな、なんて呼んだらよろしいんですか?」
美和:「『なんや、おまえ』言わはったら、よろしいねん」
へぇさん:「なんやおまえ・・・?」ごくりと唾を飲み込んで「ぁ・・た・・なんや、おまえ!」
美和:微笑んで「へぇ。ほな行きまひょ、おまえさま」
へぇさん:「ふへぇ~」
そこで障子の隙間から覗いていた新次郎は、「ほほぅ」と笑って障子を閉めました。
そういった様子を話す新次郎に、あさは「ほんまだすか? いつの間に!?」と聞き入っていました。
その合間に、新次郎は持っていたプリンが載った皿を、そのまま下に置いたのです。
ひと口も食べないままに。
話を逸らして、食べてないことに気づかせないように。
しかし、あさは見逃さず、言いました。
あさ:「ちょっとでええから食べておくんなはれ」
そう言って、また、あさはプリンのお皿を持ち上げます。
プリンを食べさせようとするあさに、新次郎はまた別の話題を振りました。
新次郎:「あ、そや。千代はこの頃お菓子のせいかちょっと肥えたんやあらしまへんか?」
あさ:「ああ、それが・・・二人目できたみたいで」
新次郎:「ああ! ほんまか?」涙ぐむ新次郎。「嬉しいな」
そして、急に言います。
「今日は具合もええさかい、なんやちょっと遊びたいな」
新次郎:「あれ、どないだす?」
あさ:「そうだすな。お持ちしまひょ」
この回はこれで、放送は終わるのですが、新次郎さん・・・。
結局プリン食べなかった・・・。
プリンをひと口も食べれないほど弱ってるんだ。
そんな上に「今日が具合がいい」って、もうこれは明日?
明日、お亡くなりになるんですか・・・!?
ああ、遂に、心の準備が必要ですか・・・?
まとめ
今回は、新次郎さんにとっては、あさからの最高の告白を聞けた幸せな回でした。
それと同時に、視聴者の私にとっては、へぇさんと美和さんの、ほのぼの話の間に、手に持たれたり、下に降ろされたりするプリンのお皿の行方が酷く気になった回でした。
そして、プリンさえ食べれなくなった新次郎さんが発する言葉が、
「今日は具合がいい」
もうこれは、私達も覚悟を決めないといけないようです。
明日の放送が勝負だと思います。
新次郎ロス・・・受け入れられるだろうか・・・。
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