「大統領選はエンターテインメント。アメリカの人気リアリティショーへようこそ!」

ドナルド・トランプは大統領選でリアリティショーを楽しんでいる。

もし大統領に当選したとして、当選後各政策でコケても、トランプの性格では「みんなショーを楽しんだんだからいいだろ? 知ったこっちゃないね」と言い放つだろう。

しかし、『世界のアメリカ』が簡単にコケられたら世界中が困るんだよ!! と言いたい。

まず、イスラム系テロリストによる治安悪化が今の比ではなくなるだろう。 そのときも「選んだキミが悪いんだろ?」とトランプは、いけしゃあしゃあとしているだろう。

 

「選んだ人に責任がある」

 

あのおっさんはそう答える。 それがドナルド・トランプだ。

次のアメリカ大統領は誰か!?
先日のスーパーチューズデイの結果を見て、「いや、まさかないだろう!?」と思っていたドナルド・トランプ大統領の可能性が日本でもニュースに上がってきている。

 

日本人では、なんとなくしか知らなかったトランプという男。

 

自己中発言、言いたい放題、差別主義で支持率が上がるのはなぜか? トランプが大統領になると、日本人の生活はどうなるのか? そういったことについて述べたい。

 

「アメリカを再び偉大な国にする」他人に夢を見せるエンターテイナー・トランプ

ドナルド・トランプ
引用:時事通信フォト=写真

トランプは言っている。

「アメリカを再び偉大な国にする」

このセリフを聞いたとき、「ん? 以前にもどこかで聞いたよね?」と思ったものだ。

そうそう。『強いアメリカ』を連呼して大統領になったロナルド・レーガンだ。

冷戦時代の閉塞感に自信を失いかけたアメリカに自信を取り戻させた、まさに『強いアメリカ』を国民に思い出させ引っ張っていった政治家だ。

外交政策ではソ連を「悪の帝国」とよびSDI(戦略防衛構想:通称スターウォーズ計画)を推進した。
また減税による支出の削減で、社会福祉関係の予算を大幅に削減した。
減税は企業や富裕層に有利に、社会福祉予算削減は低所得者層に犠牲を強いることとなった。
また、男女平等や人工中絶には反対の姿勢を見せ、最高裁判事には保守派を任命した。

これだけ聞くとやりたい放題である。

結構ブーイングが起こることを自由にやっていながらも、ぐいぐいとリーダーシップを発揮し『強いアメリカ』を取り戻した人物として、レーガンはアメリカ国民に認められ人気もある。

 

因みにトランプは、ロナルド・レーガン政権下の景気回復を背景に大成功を収めアメリカの不動産王とまで呼ばれるようになったため、この時代を最高の時代だと思っているはず。

トランプの復活したい古き良き時代はやっぱりここなんだろう。

 

ロナルド・レーガン。

彼は元あんまり売れない俳優だった。

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』内でもネタにされている。

バック・トゥ・ザ・フューチャー

1955年のドクに出会ったマーティが、1985年のアメリカ合衆国大統領はロナルド・レーガンだと言ったのを、ドクが

「俳優の? じゃあ副大統領はジェリー・ルイスで、ファーストレディはジェーン・ワイマンか?」

などと馬鹿にして信じない場面がある。

 

ロナルド・レーガンはメディアに出ている俳優が大統領になった前例を作った男である。

しかも、『強いアメリカ』を取り戻し内外に印象づけた大統領である。

 

ドナルド・トランプはこのイメージを利用している。

  • TVでお馴染みの顔
  • 歯に衣着せぬ物言いでリーダーシップをアピール
  • 『強いアメリカ』連呼でレーガンの実績を自分のこれからの未来のように夢を見させる。

でも言おう。

ドナルド・トランプはただのイタいおっさんで、レーガンのようなことはできないと。

 

トランプの能力は、エンターテインメントで大衆の心を掴むことだ。 それは認める。 しかしそれだけの人間だ。

企業の運営はできても国の運営はできない。

実際、彼のその「一方的で独善的、自分大好き」な性格はリアリティショーで広く晒されているのだ。

 

リアリティショー「アプレンティス・セレブたちのビジネスバトル」で見るトランプ

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元々「アプレンティス」という番組は、NBCユニバーサル社とトランプ氏の契約で14シーズンに渡っていたが、トランプがメキシコからの移民を「レイプ犯」と呼んだり軽蔑的な発言を連続したために、NBCユニバーサル社より契約が解除されたということだ。

これについてもトランプ氏はNBCユニバーサル社を「弱腰」だと批判し、法的手段を取ることも検討していることをほのめかしている。

 

そのスピンオフ番組「アプレンティス・セレブたちのビジネスバトル」が以前WOWOWで3シーズン分放送されていた。

 

番組内容は、それぞれの世界で実績もプライドもあるセレブたちが自分のチャリティのための寄付金をゲットするために競うわけだが、毎回その中の1人、

実績がないとトランプが判断した者をクビにする。

 

キメ台詞は

「君がクビだ!」



シンディ・ローパーなど各界の大御所相手にだよ? 格下のものに言うようにドヤ顔で言い放つのだ! まるで神にでもなったつもりなのか?

 

そして自己顕示欲が満たされて、トランプは実に気持ちよさそうである。

 

実際、番組ホームページの見どころに堂々とトランプの性格が記載されている。

アプレンティス3/セレブたちのビジネス・バトル

アプレンティス3

 

見どころ:トランプが下す、時に厳しく時にわがままなジャッジに挑戦者たちは悪戦苦闘する。勝者を決めるボードルームの中で彼らとトランプが繰り広げる”言葉の戦争”も大きな見ものだ。

 

時には「自分を擁護しなかったからキミがクビだ!」などと、内容や努力じゃなくドナルド・トランプという暴君の気分で生け贄は決定されていた。

 

ドナルド・トランプが大統領になった場合、彼の思い込みと気分で、彼が敵だと決めた相手に無理難題を押し付けるのは目に見えている。

 

その標的に日本も入っている。

 

「日米安保条約はアメリカにとって不平等だ」
「TPPは米国ビジネスへの攻撃だ。日本の為替操作は止められない。損な取引だ」
と、今から敵対する気満々なトランプ。

というか、「アメリカの景気が悪いのは日本のせい」と犯人を日本に押し付けて「自分は悪くない」アピールをしているのだが。

 

この辺り、中国や韓国の反日広報と一緒の論法だ。

まあ、トランプの攻撃の矛先は日本だけでなく中国・韓国にも向いているのだが。

 

内容は「アメリカ以外のどこかが悪い」ということだ。

 

  • 経済が悪いのは、日本や中国・韓国のせい。
  • 治安が悪いのは、メキシコ移民などヒスパニック系のせい。
  • テロに怯えるのは、イスラムのせいだからイスラム教徒は入国禁止にする。

 

責任は他者に押し付ける作戦でしかない。 元々トランプには『政策』と呼べるものがないのだ。

 

大統領選出馬も、ニュアンスとイメージだけで夢を見させるエンターテインメントでしかない。

なのに、なぜ、アメリカ国民はこの男をここまで支持するのか!?

 トランプ支持者は各々勝手にいいようにイメージしてトランプに夢を見る

女性自由なイメージ

 

アメリカの良識ある人々はトランプが大統領になるのは避けるべきだと考えている。

にも関わらず、トランプの支持率が上がっているのはどういうわけか? まず、トランプの支持者がどんな人か見てみよう。

 

(1)支持者Aは塗装工である。

彼は、安い工賃で仕事を受けるメキシコからの移民が、自分の仕事を奪ったと考えている。 トランプが大統領になれば、メキシコ移民を追い出して高い給金で自分の仕事をすることができるようになると信じている。

「だからトランプに投票する」

 

(2)支持者Bは元はそこそこの収入を稼ぐ中流階級だった。

しかし転職に失敗し、現在は年収2万ドル程度。生活が苦しい。

「トランプが大統領になったらなんとかしてくれる」

 

・・・どちらも過剰に期待しているとしかいえない。

 

(1)の場合、低賃金で働く人がいなくなったからといって賃金が上がるとは思えない。その分同じ仕事を低賃金で自分がやらざるを得なくなる恐れが強い。

実際、同じ仕事をしている人もインタビューで、
「自分は他とは違うスキルを持っているので相応の代金で仕事ができてるがね。それがない人は苦しいだろうね」と言っていた。

プラスアルファの付加価値を自分に設定できるかで違ってくるということだ。

 

(2)の転職に失敗した彼は、同僚は先を見据えて何かしら努力をして別のところへ転職している中、自分はレベルアップするための努力もせず、ただ良い仕事を待っていただけではないか?

それではアメリカ競争社会の中、いい仕事など得られない。

 

トランプは実業家だ。努力もせず何も自分でどうにかしようと思わないものが良い目を見るとは思っていない。
元々アメリカ人は自分の才覚でのし上がった人物が好きだ。

トランプにとってこの二人は、「君がクビだ!」の対象としか思えない。

 

それでも彼らは夢を見る。自分に都合の良い夢を。

トランプが大統領になったら、すべて上手くいくと。

 

この構図はどこかで見たことがある。

そう、2009年自民党大敗による民主党政権発足だ。

あの当時、日本国民は長く続く閉塞感にうんざりしていた。

長い間我慢していても、よくはならない生活に何も希望を見い出せないでいた。

挙げ句、頻繁に出てくる自民党議員の不祥事。
もう、うんざりだ。

 

ついに保守的な日本国民は新しい民主党に賭けた。

民主党に変われば、「何かが良くなる!」と夢を見た。

国民の各々が思い描いていたものは違ったが、希望を込めた夢だった。

 

しかもその当時アメリカでも「チェンジ!」を合言葉に民主党のオバマが大統領となった。

日本でも民主党になれば「チェンジ!」となるのだ・・・

 

国民はそういう夢を見た。

 

オバマ
引用:<写真> ロイターより

 

結果、その期待値は砕け散った。

政権交代時は、色々ポカをやらしても初めて政権を取るのだからと、長い目で見ようと国民も努力した。

 

しかし末期には、民主党はそんな国民にお尻を向けて輪になり「自分たちの政権を手放さないために」の話し合いばかりをしていた。

国政や国の未来より自分たちの利益。そうとしか国民の目には映ってない。

 

あの時お尻を向けずにちゃんと国民の顔を見ていたら、どれだけうんざりした視線が向けられているかに気づいただろうに。

民主党はこれで国民の信頼感を失ったと思う。

 

そして日本は二大政党制のチャンスを失った。

 

アメリカでも同じことが起こっていると思う。

 

アメリカ国民は過大な期待でトランプに夢を見ている。

しかしトランプが大統領になってコケたときの影響は、日本の民主党の比ではないのだ。

下手したら世界が滅びる。

 

トランプは基本、自分が大好きな人間である。

自分が考えていることが正しいと思っている。

 

もし大統領が強硬にアメリカの利益だけを求めたらどうなるか?

10:0で勝つことはあり得ない。交通事故だって10:0はあり得ない。

 

でも、トランプは問答無用で求める可能性がある。 特にアジアとイスラム圏には。

そうすると何が起こるか?

 

戦争である。

 

あまり強硬な態度は、日本はへっぽこだから置いといても、イスラム圏や中国は打って出る可能性がある。元々行動的な国民性だから。

というか、その戦争に日本が借り出される可能性が大だ。

 

同盟国だからといって。 下手をすれば日本を先陣に立たせるつもりかもしれない。

そうすればアメリカ国民は無事だし。トランプにとって日本の国民はどうでもいいし。

 

アメリカの良識ある政権は、まず戦争回避のために押したり引いたりの駆け引きがある。

 

しかしトランプは「強いアメリカ」のイメージに酔いしれている。

いくら実業界で財を成した交渉術があるといっても、国家予算を国民を背負った駆け引きなんてしたことはないのだ。

 

実際何度も経営難に陥ったりしているトランプ氏。

復活を遂げたことはみごとだが、国家を背負ってその賭けはやめて欲しい。

しかも彼は好き嫌いで判断する。

 

トランプは昔から日本は嫌いである。

アジアもイスラムも嫌い。 というか好きなのは白人とユダヤ人だけなんだろう。

言動からも差別意識ありありである。

「公平な判断」なんてあり得ない。

 

そして彼が大統領になるなら、一般常識をもっと勉強してからにして欲しい。

 

経済ジャーナリストの須田慎一郎氏によると、2015年8月トランプ氏に10分ほどインタビューする機会があったそうだ。

その時事前にプロフィールを見て、相手が日本人だとトランプ氏は確認していただろうに、冒頭、彼が言ったのが

「お前の国の習近平はとんでもないやつだ!」



オランウータン

 

・・・。
お願いだから、もっと勉強して?

 

一般アメリカ国民には日本が中国の中にあると思っている人もいるらしいが、大統領だよ?

日本と中国を混同してしわ寄せが来るなんてまっぴらごめんだ。

この自分大好きおっさんを本当にどうにかして欲しい。

 

トランプは本当に自分大好きなおっさんだ。

「自分最高!」と酔いしれているイタいおっさんなのだ。

 

わざわざ「トランプ・タワー」だとか「トランプ・プラザ」、「トランプ・マリーナ」とか自分の名前をつけるほどにイタいおっさんだ。

大統領になったらホワイトハウスが「トランプハウス」に改名されるかもしれない。ノリで。

 

アメリカ国民に問いたい。

 

「本当にトランプに政権渡すの?」

 

 アメリカの良心が勝ちヒラリー・クリントンが大統領になれば日本は利益を守れるのか?

ヒラリー
引用:http://www.mag2.com/p/news/152554

では、ヒラリー・クリントンが大統領になったらどうなるか?

残念ながらこれも日本にとってあんまりよい結果になるとは限らない。

 

ヒラリーはここに来て「TPP反対」を表明した。TPPを進めてきた政権中枢にいたにも関わらず。

そうしなければ支持率が下がるからだ。

つまり大統領になっても、アメリカの国益のため日本に多大な要求をしてくることは目に見えている。

 

まず手を抜かずに日本を叩くだろう。

なぜなら、ヒラリーが苦戦しているのに選挙資金を日本が出してくれないからだ。

 

恐怖のロビー活動!?ロビー活動が国の行く末を左右する?

アメリカで韓国系移民の強烈なロビー活動のため、従軍慰安婦像を設置したり、教科書の『日本海』の記述を変えたりする議員の話はニュースでも流れているので聞いたことはあると思う。

この議員達にしてみればその程度のことで寄付金貰えるなら喜んでやるだろう。

まあ自分たちにはどうでもいいことなんだ。日本と韓国のゴタゴタなんて。

 

このようにアメリカでは色んな所でロビー活動が盛んだ。

というか、持ちつ持たれつで利用しあっている。

 

トランプは金持ちだから「一切の政治献金は不要。自分のカネで選挙を戦えるのでロビー活動相手の要求に左右されることはない」と言っている。

 

この潤沢な資金がある相手と戦うために、ヒラリーは選挙資金が不足している。

でも寄付を受け取ればトランプの言うように献金者に借りができるのだ。

それでもヒラリーは受け取るんだけど。

 

そして、中国はヒラリーに選挙資金の応援をしている。

日本はバカだから、相変わらず選挙資金の応援は昔ながらの共和党の旧勢力にしか向いていない。

ここで困っているヒラリーに少しでも形だけでも選挙資金の応援をしていれば、恩を売れるのに。

 

さて、ヒラリーが大統領になったとして、「選挙資金の応援をした中国」と「冷たい態度の日本」のどちらの外交で追撃の手が厳しくなるでしょう?

 

国民に「弱腰」と見られないためには、外交上、どこかの国を叩いてちゃんとアメリカの国益を守っているとアピールしないといけませんよね?

 

なんかもう、日本、スケープゴート決定でない?

 

自民党も野党も国会でどーでもいいような小さなことを、ぐだぐだと言っている場合じゃないんじゃないの?

日本の一般国民として、そう憂う私が変なのか??

 

とにかく、日本にとって未来が薔薇色とは言いがたい。

自分の生活を守るために自分は何をすればいいのか、一度、日本国民みんな考えたほうがいいかもしれない。

<了>

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