『奇跡の人』第5話では、都倉アパートメントの住人たちの活躍で明るく盛り上がります。なんと、中村ゆりかさんが浅香航大さんのパンツをずり降ろしてしまいました! NHKなのに・・・!? こんなコミカルな内容を挟むのも『奇跡の人』の醍醐味です。

そして、そんな都倉アパートメントの住人に囲まれる花の表情が、かなり柔らかいものになってきています。「家族運」のなかった花にとって、住人たちは「家族」になってきているようです。

一方、フクシくん(浅香航大)から「現実を考えろ」と手書き文字のダメ出しをされ、「まだ手話の方がわかりやすいかも」と言われた一択は、今度は手話を海ちゃんに教えようとします。

 

そんな内容の中で、今回、不穏な仮説を立ててしまいました。

 

一択は交通事故で死ぬ!?

 

詳しく述べていきたいと思います。

 

※【追記】

『奇跡の人』を見逃した方に朗報です。

BSプレミアムドラマ『奇跡の人』が再放送されます。

再放送は、2016年 11月1日(火)から、

NHK BSプレミアムで、毎週火曜日 午後5:00~ (全8回)となっています。

(本放送は、2016年4月24日~6月12日 でした)

見逃した方は、今度こそ録画予約スタンバイですよ!

また、有料にはなりますがNHKオンデマンドで視聴という方法もありますよ。

 

『奇跡の人』第5話あらすじ

出展:http://www.nhk.or.jp/
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一択は指文字を使って海ちゃんにモノの名前を教えていますが、フクシくんからそれは「意味が無い。無駄」「現実はそんなに簡単じゃない。行動する前にちゃんと調べたのか?」「海ちゃんはこの世界に”モノ” があることを知らないのに、名前を書いても無理。名前があることさえ知らないのだから」と指摘されて落ち込みます。

でも一択の出した結論は「つまらない現実より『かもしれない』 “嘘”  や 『ひょっとしたら・・・?』ということがある “夢” のほうが楽しい」でした。

 

一方、今まで一緒に暮らしていた正志のおばあちゃんの咲が退院を機に田舎に帰ると言い出し、花はショックを受けます。退院の日、花は一択にレンタカーの運転を頼み、咲を海沿いの故郷まで送ることになりました。

花が咲を親戚の家へ連れて行っている間、一択は海ちゃんを名前の由来になった 本物の海 へ連れ出しました。そして、フクシくんには海ちゃんが「モノの名前」を理解しないと言われたけど、やっぱり海ちゃんにも自分の名前の由来をわかって欲しいと強く思いました。

そして自分の気持ちも。

「片思いでもいい。自分が愛していればそれでいい。そう思っていたけど、やっぱり分かって欲しい。俺も愛されたい。いつか海にも花さんにも愛されたい」

 

勝地涼の癒し系馬場ちゃんが挫折を一択に告げる

まず、この5話で気になったことを挙げてみます。

親友 馬場ちゃん

出展:http://www.nhk.or.jp/
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落ち込むことがあると一択は馬場ちゃん(勝地涼)に話を聞いてもらうようです。馬場ちゃんは愚痴ることのできる唯一の親友のようです。

馬場ちゃんの公式設定は、

 

馬場三太…勝地涼

一択が唯一、心を許せる飲み友だち。「腐った世界と戦うために何をなすべきか?」をいつも自問しているという自称詩人だが、この9年間まったく詩を書きあげたことはない。

 

と、なっています。

一択にしても馬場ちゃんにしても、何も成し遂げていないまま年齢を重ねて現在に至ります。

その結果、第3話で「一発逆転するしかない」という話から、一択の海ちゃん誘拐事件(?)となりました。

そんな馬場ちゃんが「田舎に帰る」と言い出しました。

名目は母親の介護ですが、そう決めた時、馬場ちゃんはホッとした自分を感じていました。

「負けたのを親のせいにできる」

そんな本音が自分の中にあると話して、一択と抱き合って泣くのでした。

 

一択にしても馬場ちゃんにしても何も積み上げていない自分に負い目を感じています。これをチャラにするには、何か人生逆転ホームランな成功をしないといけないのです。「今まで不遇だったけど、続けてきたから成功したんだ」みたいな、壮大な結果が必要となるのです。

しかし、今まで何もしていないのにいきなり大きな成功の結果は返ってきません。

そして、後になればなるほど、より大きな逆転サヨナラホームランな結果を出さないといけなくなります。

そうやって人生のハードルがとんでもなく高くなってきていた のに気付いていたからこそ、それを諦める言い訳ができてホッとしている自分を感じて自己嫌悪しているのでしょう。

ただ、結局馬場ちゃんは、「お前に介護されるほど落ちぶれていない。タダ飯食うつもりか!」とお母さんに追い返されるようですけど(笑)

 

もう自分は役には立てないと身を引く咲おばあちゃん

花と今まで一緒に暮らしていた正志のおばあちゃんの咲が、退院を機に田舎の妹と一緒に住むと言い出しました。退院の日、一択にレンタカーを運転してもらい、花と海ちゃんと一緒に故郷まで送ってもらった咲おばあちゃんは、海ちゃんとの最後のひとときを味わっていました。

故郷に到着すると、咲おばあちゃんは親戚の家に顔を出すのは花だけにして、一択と海ちゃんはついて来ないように頼みます。

 

海ちゃんをつれて行くと「かわいそう」「育てるのが大変だろう」などのありきたりの反応をされる。そう言われると頭にきて彼らを嫌いになってしまう。これから一緒に暮らすのに、それはよくないでしょう?

 

咲おばあちゃんのこの言葉は、私たちに向けられたものです。

前回の感想「普通の人」がたまに凶器になってしまうこともあることを考えてみないといけないかもしれない と書いた私ですが、咲おばあちゃんのこの言葉は、まさに普通の人が悪気なく気遣って言うセリフに対する感情なのです。

では、こういうとき、どういう言葉をかけたらいいのか? 

考えても、もやっとして、何か喉につかえているように感じます・・・。

本当に、このドラマは重いのです。合間にパンツずり降ろし事件なんてコミカルなものを挟むくせに。

 

 

奇跡の人エンディング「骨」とその映像の意味は?

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『奇跡の人』エンディング「骨」は、クレジット表記はされていませんが作詞・作曲は峯田和伸さんです。

元々は安藤裕子さんに提供された曲のようです。

安藤裕子さんに提供した「骨」の歌詞

◆参考

峯田さんが歌うエンディングの「骨」とは随分印象が違っていますよね?

『奇跡の人』のエンディングの「骨」は、峯田さんがまるで命を絞り出すかのように歌っていると私には感じます。

そして、あの映像。

 

今回の第5話で、花を表す手話を海ちゃんに教えていました。その手は花が開く動きをしています。

そして今回の話を観た後にエンディングを見ると、気づくことがあります。

開く花。走る電車。・・・これは、花と海ちゃんのこと?

 

開く花はそのまま花さんです。

一択は海ちゃんのことを「スプーン、鉄オタ、海」と歌うシーンがあったことから、電車は海ちゃんを表していると思われます。

 

「抱きしめたい 抱きしめたい」「愛しちゃいたい」

その歌詞に被る映像が開く花。そして電車。

花と海ちゃんに向けての切ない想いを歌っているように聞こえます。

 

すると他の映像の部分にも意味があるのか? そう考えてみました。

でも、このエンディングの他の風景の中に一択の存在が感じられないのです。

 

最終回予想 峯田和伸(一択)は交通事故で死ぬ!?

 

エンディングの他の映像はビルと行き交う車、時々はさむ空の映像、最後の方にバババと走馬灯のように流れる都倉アパートらしい風景。そして山の映像でストップ。山は一択の故郷山形でしょうか? 

亡くなった人が残された人を見守るような、そんな映像にも見えます。

なんだか不穏です。

 

そして、「夢が叶うなら 命も惜しくない」の歌詞。

 

「片思いでもいい。自分が愛していればそれでいい。そう思っていたけど、やっぱり分かって欲しい。俺も愛されたい。いつか海にも花さんにも愛されたい」

 

今回の第5話の中で一択はそう言っていました。

これが一択の叶えたい夢だとしたら?

 

思い出してください。一択は作中で何度も「命をかけて花と海を守る」と言っているのです。

ロックな意味でだと思っていましたが、本当に命をかけて二人を守ったのだとしたら・・・?

そしてエンディングは、二人を守るために死んだ一択が二人を想って歌った歌なんだとしたら?

 

そう考えると思い出したことがあります。

河野英裕プロデューサーのインタビューの一部です。

 

河野:ドラマづくりにおけるディテールへの規制が少ないことは確かです。たとえば、峯田さんが演じる主人公の一択はろくに働きもせず金がないので、画面が割れた携帯電話で音楽を聴いていますが、それはなかなかできません。あと、交通事故のシーンも制約が多い。これらは瑣末なことなので、制限があるなら違うやり方を考えればいいだけのことですが、やはり自由を感じました。・・・<抜粋>

 

交通事故・・・今まで、なかったですよね?

これからあるんだとしたら、嫌な予感しかしません。

 

最終回。

花と海ちゃんを守って交通事故で死んでしまう一択。

約束どおり命をかけて二人を守った一択。

そうすることで、馬場ちゃんと話していた一発逆転ホームランを人生の最期に達成した一択。

「自分が死んでしまったら、もう何もできなくなるのに後先考えず行動できるバカだよ」とアパートの住人に回想される一択。

そんな映像が頭のなかに浮かんでしまいました。。。やめて。

 

そういえば、脚本の岡田惠和(おかだ よしかず)さんも「峯田ロスになりそう」と言ってましたね。

第1話感想⇒NHK奇跡の人の感想は春ドラマ一押し!最終回の峯田ロスに備えよ!?

これって、こういう意味だったんでしょうか・・・?

 

こう考えてエンディングの映像を見ながら歌をじっくり聴くと、

「抱きしめたい 抱きしめたい 抱きしめて あむあむしたい」が、二人を求めて魂を絞りだすように歌っているとても切ない歌だと感じるのです。。。

 

まとめ

今回、中村ゆりかさんと浅香航大さんの体当たりのコミカルな演技で爆笑した回にも関わらず、とんでもない仮説が出てきて気持ちがどんよりしてます。

こんな貴重なバカの一択には、生きて幸せになって欲しいと心底思います。

残りあと3話。まだまだハラハラとして過ごしそうです。

第6話へ⇒NHK奇跡の人第6話 麻生久美子がツンデレ逆プロポーズ!?

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